鉄道会社の夜間清掃員

子供の時から鉄道が好きで暇を見つけては写真撮影に出かけたり、 新車両が出ると乗車をするほど鉄道が大好きでした。 実は同じく鉄道好きな友人がいたのですが、趣味を兼ねて鉄道会社でアルバイトをしており、 友人から色々と仕事内容を聞いている内に、 もし良ければ一緒に働いて見ないかと声が掛かりました。

始めはそこまでして働く気が無かったのですが、 思い出にもなりますし、色々と勉強が出来ると説得をされてしまい、 働いて見る事にしました。 友人が間に入ってくれて採用の程は比較的容易に事が運んだのですが、 問題としては給与体系に一つ問題がありました。 そのまま鉄道会社に面接に行った後に採用になりますと、 時給の面でダイレクトな時給しか頂く事が出来ないのです。ですが派遣会社を通しますと、手当ての方が上乗せをされた時給になりますので、 時給としては待遇の面でとても有利な給与体系になります。

そこで友人が登録をしていた派遣会社に登録をお願いに行き、 改めて会社の方から鉄道会社に派遣をしてもらう形になりました。勤務時間の方ですが、主に夜間に働かせて頂いたのですが、 夜の12時から朝の5時までの労働でした。時給は2100円で夜間手当てが上乗せをされた高待遇の時給でした。一日で約一万円は頂けましたし週に4日ほどの勤務でしたので、 月に換算をしますと17万近い給与がありました。

人にお話をすれば、とても良い給与で美味しい仕事に思えるかもしれないですが、 想像以上にハードな仕事でしたし、気を抜く事ができなく、 それに見合った仕事内容でしたので妥当な給与だと思っています。 夜間に駅に到着をする寝台特急の清掃が主な仕事でしたが、 発車時刻までに清掃を終わらせないと行けないのでスピードが求められますし、 また速いだけではだめで確実性が求められる仕事でした。

車両毎にグループで清掃を求められますが、 電車内は広いので、一両を清掃するだけでもクタクタになってしまいます。 モップで床を拭かなければなりませんし、 肘掛等も汚れているので、ダスターで確実に拭いて行かなければいけません。 ゆっくりと仕事をしていますと、チーフの方から後、何分で発車をすると追い立てられ、 まさしく時間との戦いの仕事でした。

自分では一生懸命やっているつもりでも素早くチェックが入り、 ここの清掃が雑になっているので、もう一度やり直しなさいと言われる事もありました。 利用をされるお客様は快適な列車の旅を求められていますし、 寝台特急なので中で一夜を過ごして寝られる訳ですから、 想像以上の快適性を提供しないと、お客様にはとても満足をしていただけないと思います。当然、ベットメイクの方も行わなくてはならないのですが、 これがまた一段と大変でした。狭い空間の中で腰をかがめながらシーツを変えて行くのですが、 シワにならないように綺麗に敷き詰めるのが難しく、この技術をマスターするのに結構な時間が掛かりました。お客様が寝られようとした時にシワになっていては、 前に誰かが寝ていたのでは無いかと勘違いをされてしまう事もありますし、 それに見た目にも良い印象を与えないので、より一層厳しく指導をされていました。

あと、厳しかった事ですが、仕事内容のハードさもありましたが、 一番は勤務の時間帯が厳しく感じる事がありました。 夜中から朝の5時までですから、とても眠いですし、 なるべく勤務の日には事前に睡眠を取って仕事に備えるようにしていましたが、 体の方が本能で眠気を呼び起こしてしまい睡魔との闘いでした。 ですが、真剣に仕事をしなければいけませんし、 集中力を持たなければ行けないので、 気を張る事で睡魔との闘いをなんとか乗り超えて行きました。 実際に働いていた期間は2年程でしたが、 この時の経験が後の仕事に置いても有効に生かす事が出来ましたし、 学んだ事が大きい仕事でした。